「ユベラ錠がもう手に入らない」という話を聞いて、驚かれた方も多いのではないでしょうか。
美容皮膚科でも処方される「若返りのビタミン」として親しまれてきたユベラ錠ですが、なぜ販売中止になったのか、代替となる市販薬はあるのか気になりますよね。

結論からお伝えすると、ユベラ錠の販売中止の理由は需要の減少が主な原因です。
ただし、同じビタミンE成分を配合した市販薬や代替の処方薬は存在するため、完全に入手できなくなったわけではありません。
ユベラ錠の購入先を検討している方は、ユベラの市販薬はある?オンライン処方できるおすすめクリニックをご覧ください。
また、ユベラを含めた美容内服セットをお探しの方は、美容内服セットが安いオンライン診療の記事もご覧ください。






QB CLINIC 院長
鍵野 攻允(カギノ コウジ)
若くして脂肪吸引・豊胸専門美容クリニックの院長に抜擢され、現在も日々多くの手術をこなす現役ドクター。 慶應義塾大学病院をはじめ、複数の院での勤務経験を活かし、患者様のお悩みによって、オーダーメイドに治療を提供しております。
経歴・詳細
- 2021年3月日本医科大学医学部 卒業
- 2021年4月慶應義塾大学病院 入職
- 2023年5月QUIC BEAUTY CLINIC 院長
- 2024年12月一般社団法人医鍵会QUIC BEAUTY CLINIC院長
- アムルーズ美容外科
- 東京ブランシェクリニック
- BBクリニック銀座
- 藤ナチュレ美容クリニック
- 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
- 日本坑加齢医学会(JAAM) 正会員
- vaser認定医
ユベラ錠とは?成分・効果・副作用・使用方法は!
まずは、ユベラ錠がどのような薬なのか、基本的な情報を確認しておきましょう。
主成分から効果、正しい服用方法、気になる副作用まで、患者さんが知っておくべきポイントをわかりやすく説明します。
ユベラ錠の成分



ユベラ錠の主成分は、トコフェロール酢酸エステルというビタミンEの一種です。
これは天然のビタミンEを安定化させた成分で、体内に吸収されるとビタミンEとして働きます。
通常、健康な方であれば日々の食事で十分なビタミンEを摂取できるため、不足することはあまりありません。
そのような場合に、ユベラ錠でビタミンEを補うことができます。



ユベラ錠は医薬品として承認されたビタミン剤で、ホルモン剤のような強い作用を持つ成分は配合されていません。
そのため、体への負担が少なく、医師の指導のもとで安全に服用できるのが特徴です。
ユベラ錠の効果
ユベラ錠には、主に以下のような効果があります。
効果の種類 | 詳細 | 期待できる症状改善 |
---|---|---|
ビタミンE欠乏症の改善 | ・細胞膜を保護 ・赤血球の機能維持 ・生殖機能の正常化 ・発見当初は「抗不妊因子」と呼ばれた | ・ビタミンE欠乏症の予防・治療 ・生殖機能の維持 ・細胞の健康維持 |
抗酸化作用による美容効果 | ・強力な抗酸化作用 ・活性酸素から細胞を保護 ・老化の進行を遅延 ・肌のターンオーバー促進 | ・シミ・そばかすの改善 ・既存シミの排出促進 ・新たなシミの予防 ・肌や血管の健康維持 |
血行促進による症状改善 | ・毛細血管を拡張 ・血液循環を改善 ・末梢血流の促進 ・更年期障害の緩和 | ・手足の冷えの改善 ・しもやけの改善 ・肩こりの緩和 ・血行不良による症状全般 |
美容皮膚科ではお肌のビタミンとして処方されることが多く、患者さんからは「手足の冷えが改善した」「肩こりが楽になった」といった血行促進効果を実感する声も多く聞かれます。
ユベラ錠の服用方法
ユベラ錠の標準的な用法・用量は、成人で1回1~2錠(ビタミンEとして50~100mg)を1日2~3回服用することです。
具体的には、50mg錠の場合、1回1錠を1日3回服用すると合計150mg、1回2錠を1日3回服用すると合計300mgのビタミンEを摂取することになります。
ただし、治療する症状や患者さんの年齢、体調によって医師が用量を調整することがあります。
注意すべき点として、ビタミンEは脂溶性ビタミンのため体内に蓄積されやすい性質があります。
そのため、医師から処方された用法・用量を必ず守り、自己判断で増量したりしないよう注意が必要です。
ユベラ錠の副作用



ユベラ錠は副作用が非常に少ない安全性の高い医薬品です。
製薬会社の臨床データによると、3,586人の患者さんに投与した結果、副作用が現れたのはわずか32人(0.89%)でした。
いずれも軽微な症状で、重篤な副作用の報告はありません。



ただし、体質によってはアレルギー症状(発疹やかゆみ)が現れることもあります。
また、まれに吐き気や下痢などの消化器症状が生じる場合もありますが、発生頻度は1%未満と非常に低いのが特徴です。
万が一、服用後に何らかの異常を感じた場合は、すぐに医師や薬剤師に相談することが大切です。
ユベラ錠廃止の理由は「需要の減少」
多くの方が愛用してきたユベラ錠が、なぜ販売中止になったのでしょうか。



メーカーであるエーザイが公式に発表している理由は、「需要の低下」です。
エーザイは2020年にユベラN細粒・顆粒の販売中止を発表し、ユベラ錠50mgも2022年4月末で販売終了しました。
ユベラ錠の販売中止は安全性に問題があったからではありません。
同じ有効成分のジェネリック医薬品は現在も製造されており、医師の処方箋があれば入手可能です。
ユベラ処方薬と市販薬の違い:処方薬の方が効果が高い
ユベラ錠は処方薬でしたが、ビタミンEを配合した市販薬も存在します。
処方薬と市販薬では重要な違いがあることを知っておきましょう。
最も大きな違いは、ビタミンEの含有量です。
一方、医療用のユベラ錠では最大1日600mgものビタミンE投与が可能でした。
美容皮膚科では1日400~600mg程度の高用量ビタミンEが用いられることもあります。



また、配合成分の構成も異なります。
処方薬のユベラ錠は有効成分がビタミンE単一でしたが、市販薬の多くは他のビタミンや有効成分を組み合わせた複合製剤になっています。
処方薬と市販薬の比較表
項目 | 処方薬(ユベラ錠・ジェネリック) | 市販薬(ユベラックスα2など) |
---|---|---|
入手方法 | ・医師の処方箋が必要 ・病院・クリニック受診 ・オンライン診療も可能 | ・処方箋不要 ・ドラッグストアで購入可能 ・薬剤師不在でも購入可 |
ビタミンE含有量 | ・最大1日600mgまで投与可能 ・高濃度での治療が可能 ・美容目的では400-600mg使用 | ・1日最大300mg程度 ・安全性重視の控えめ設定 ・軽度症状向け |
成分構成 | ・ビタミンE単一成分 ・純粋なトコフェロール酢酸エステル ・高い効果を期待可能 | ・複合製剤が多い ・他ビタミンとの組み合わせ ・幅広い効能を狙った設計 |
効果の実感 | ・高濃度により効果を実感しやすい ・美容目的に適している ・医師による個別調整可能 | ・効果はマイルド ・軽度症状の改善向け ・維持目的に適している |
費用 | ・保険適用の場合あり ・オンライン診療で月数千円 ・継続的な医療費 | ・全額自己負担 ・一回の購入で完結 ・比較的安価 |
軽い症状であれば市販薬から試すのも良いですが、美容目的でしっかりとした効果を求める場合は、最初から処方薬を選択することをおすすめします。
ユベラの購入におすすめのオンラインクリニック5選
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ユベラ錠販売中止に関するよくある質問



ここからは、ユベラ錠販売中止に関するよくある質問に回答していきます。
気になる点がある方は、よくある質問で解決しておきましょう。
Q: ユベラ錠はもう入手できないのですか?
A: ユベラ錠(エーザイ製)の製造販売は終了しましたが、完全に入手不能になったわけではありません。



ユベラ錠と同じ有効成分であるトコフェロール酢酸エステルを含むジェネリック医薬品(後発薬)が存在し、医師の処方箋があれば薬局で受け取ることができます。
ただし、ユベラ錠そのものは処方箋医薬品であり、薬局で直接購入することはできません。
入手したい場合は美容皮膚科やオンラインクリニックで相談し、代替のビタミンE製剤を処方してもらいましょう。
販売中止の理由は需要低下によるものであり、品質や安全性に問題があって中止されたわけではないので、医師と相談の上で適切に継続使用することは可能です。
Q: ユベラ錠と同じ成分の市販薬はありますか?
A: ユベラ錠そのものは市販されていませんが、同じビタミンE(トコフェロール酢酸エステル)を主成分とする市販薬はいくつか存在します。
これらは第3類医薬品に分類され、薬剤師不在のドラッグストアでも購入可能です。
ただし、市販薬はビタミンE以外の成分も含まれていて効能効果が処方薬ユベラ錠とは若干異なるため、完全に「ユベラ錠の代わり」にはなりません。



またビタミンE含有量も処方薬より少ない傾向があり、重度の症状や美容目的で高い効果を求める場合は市販薬では物足りない可能性があります。
Q: 他の薬やサプリとユベラ錠を併用しても大丈夫ですか?
A: ユベラ錠と併用禁忌の薬剤は特にありません。
ビタミンEは比較的安全な成分で、他の薬との相互作用で重大な問題を起こすことは少ないです。
ただし注意したいのはビタミンEの過剰摂取です。
ユベラ錠の有効成分ビタミンEはサプリメントなどにも含まれているため、普段からビタミンEサプリを服用している方は、ユベラ錠と合わせると総摂取量が多くなりすぎる可能性があります。
ビタミンEは脂溶性で体内に蓄積しやすく、過剰になると頭痛や吐き気などを引き起こす恐れがあります。
Q: 妊娠中や授乳中にユベラ錠を服用しても大丈夫ですか?
A: ユベラ錠の添付文書上は、妊娠中・授乳中の使用に関して特別な禁止事項はありません。
ただし、妊婦にビタミンEを投与した報告では、母体血中のビタミンE濃度は上昇する一方で胎児側(臍帯血)への移行はあまり起こらず、胎盤を通過しにくいことが分かっています。
また、授乳中の場合は母乳中にビタミンEが移行することも確認されています。



そのため、妊娠中は胎児への直接影響は少ないものの必要性を慎重に判断する、授乳中は母乳に出る可能性を踏まえ注意するというスタンスが推奨されます。
妊娠中・授乳中にユベラ錠の服用を希望する場合は、必ず主治医に相談して指示を仰いでください。
自己判断での内服は避け、母体と赤ちゃん双方の安全を最優先に考えましょう。
Q: ユベラ軟膏とは何ですか?ユベラ錠とどう違いますか?
A: ユベラ軟膏は、ユベラ錠と同じエーザイから販売されていた外用薬タイプのユベラです。



トコフェロール(ビタミンE)とビタミンA油を有効成分として含み、手荒れやひび・あかぎれ、しもやけなどの皮膚症状を改善する効果があります。
ユベラ錠が体内から作用するのに対し、ユベラ軟膏は皮膚に直接塗って局所的に作用させる点が異なります。
特に冬場の寒さで手足の血行が悪くなり荒れやすい時期に処方されることが多い薬でした。
なお、ユベラ軟膏も処方箋医薬品のため市販では入手できません。
ビタミンEとAを両方含む同じ成分構成の市販薬も現在存在しないため、ユベラ軟膏を希望する場合は皮膚科を受診して相談してください。
まとめ
ユベラ錠はビタミンE(トコフェロール酢酸エステル)を主成分とする安全性の高い医薬品で、抗酸化作用による美容効果や血行促進による冷え・肩こり改善効果など、幅広い効能を持つ薬でした。
同成分の処方薬やビタミンE配合の市販薬で代替は可能ですが、処方薬の方がビタミンE含有量が多く、美容目的でしっかり効果を得たい方には医療機関での処方が適しています。
軽い症状の改善や維持目的であれば市販のビタミンE製剤を活用することもできますが、より高い効果を求める場合は、今回ご紹介したようなオンライン診療を活用して、自宅からでも手軽にビタミンE処方薬の相談をすることができます。
ユベラ錠の販売中止に驚かれた方もいるかもしれませんが、ビタミンE治療の選択肢がなくなったわけではありません。



信頼できる医師やオンラインクリニックに相談して、ビタミンEの力を上手に取り入れ、内側から健やかで美しい体づくりを目指しましょう。
最後に注意点として、自己判断でのサプリメント過剰摂取や、医薬品の誤った併用は避け、不明な点は必ず医師・薬剤師に相談することが大切です。
適切にビタミンEを活用すれば、きっとあなたの美容と健康の強い味方になってくれるはずです。


QB CLINIC
編集部
経歴・詳細
総合病院で看護師として働いた後、美容医療の世界へ。現在はオンライン診療専門のQuic Beauty Clinicで患者さんと向き合いながら、正しい美容医療の情報をお伝えしています。
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