「GLP-1注射を始めたのに、思うように体重が減らない…」
そんな悩みを抱えていませんか?
最新の医療ダイエットとして注目されるGLP-1ダイエットですが、実際に取り組んでみると「効果が実感できない」という声も少なくありません。
この記事では、医師監修のもと、GLP-1ダイエットで痩せない5つの理由と効果を最大化する対策法、さらに副作用や注意点まで詳しく解説します。
正しい知識を身につけることで、あなたもGLP-1ダイエットの真の効果を実感できるはずです。
ぜひ最後まで読んで、理想の体型を手に入れる参考にしてください。

治療費を抑えたい方は、GLP-1ダイエットが安いおすすめのオンラインクリニックについてまとめた記事も参考にしてください。


QB CLINIC 院長
鍵野 攻允(カギノ コウジ)
若くして脂肪吸引・豊胸専門美容クリニックの院長に抜擢され、現在も日々多くの手術をこなす現役ドクター。 慶應義塾大学病院をはじめ、複数の院での勤務経験を活かし、患者様のお悩みによって、オーダーメイドに治療を提供しております。
経歴・詳細
- 2021年3月日本医科大学医学部 卒業
- 2021年4月慶應義塾大学病院 入職
- 2023年5月QUIC BEAUTY CLINIC 院長
- 2024年12月一般社団法人医鍵会QUIC BEAUTY CLINIC院長
- アムルーズ美容外科
- 東京ブランシェクリニック
- BBクリニック銀座
- 藤ナチュレ美容クリニック
- 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
- 日本坑加齢医学会(JAAM) 正会員
- vaser認定医
GLP-1ダイエットとは?痩せる仕組みを解説
GLP-1ダイエットは、「痩せホルモン」と呼ばれるGLP-1を活用した医療ダイエットです。



従来のダイエット方法とは異なり、体内のホルモンバランスに働きかけることで、自然な食欲抑制と代謝改善を促します。
「本当に注射だけで痩せられるの?」
という疑問をお持ちの方も多いでしょう。
まずは、GLP-1ダイエットがどのような仕組みで体重減少をもたらすのか、科学的な根拠とともに詳しく見ていきましょう。
GLP-1ダイエットとは?基本的な働きと効果
GLP-1ダイエットとは、本来2型糖尿病の治療薬として使われる「GLP-1受容体作動薬」を減量目的で使用する医療ダイエット法です。
興味深いことに、痩せている人は体内のGLP-1分泌量が多く、少ない食事でも満足感を得やすい傾向があります。
一方、GLP-1の分泌が少ない人は食欲をコントロールしにくく、太りやすい体質になってしまうのです。
項目 | 痩せている人 | 太りやすい人 |
---|---|---|
GLP-1分泌量 | 多い | 少ない |
食欲コントロール | しやすい | しにくい |
満足感 | 少量で満足 | 多量摂取が必要 |
体質 | 痩せ型を維持 | 太りやすい |
そこで、GLP-1製剤を体に取り入れることで食欲を自然に抑制し、摂取カロリーを減らして体重減少を目指すのがGLP-1ダイエットの基本原理です。



海外では肥満治療薬として広く認可されており、その安全性と有効性は多くの臨床試験で確認されています。
GLP-1ダイエットとは?食欲抑制と満腹感の持続メカニズム
「注射するだけで本当に食欲が落ちるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
GLP-1ダイエット最大の特徴は、脳と消化器官の両方に作用して自然な食欲抑制をもたらすことです。



まず、GLP-1受容体作動薬は脳の満腹中枢(視床下部)に直接働きかけ、「もう十分食べた」という満腹シグナルを強化します。
さらに注目すべきは、胃の動きを緩やかにする「胃排出遅延」という作用です。
食べ物が胃から小腸へ移動するスピードが遅くなることで、少量の食事でも長時間にわたって満腹感が続きます。
作用部位 | メカニズム | 効果 |
---|---|---|
脳(満腹中枢) | 満腹シグナルの強化 | 自然な食欲抑制 |
胃 | 胃排出遅延 | 満腹感の持続 |
消化管ホルモン | ペプチドYYなどの分泌促進 | 総合的な食欲抑制 |
加えて、GLP-1は他の消化管ホルモン(ペプチドYYなど)の分泌にも影響を与え、総合的な食欲抑制効果を発揮します。
「いつも食べ過ぎてしまう」
「間食がやめられない」
という方でも、比較的ストレスなく食事量をコントロールできるのがGLP-1ダイエットの大きなメリットです。
GLP-1ダイエットとは?基礎代謝と脂肪燃焼への影響
「食事量が減ると代謝も落ちて、かえって痩せにくくなるのでは?」
という心配をされる方もいるでしょう。
しかし、GLP-1には基礎代謝を高め、脂肪燃焼を促進する効果も期待できることが研究で明らかになっています。



私たちの体には、エネルギーを蓄える「白色脂肪細胞」と、脂肪を燃焼して熱に変える「褐色脂肪細胞」という2種類の脂肪細胞があります。
最新の研究では、GLP-1受容体作動薬が白色脂肪細胞を褐色脂肪細胞に変化させ、熱産生を高める作用があることが示唆されています。
脂肪細胞の種類 | 機能 | GLP-1の影響 |
---|---|---|
白色脂肪細胞 | エネルギーを脂肪として蓄積 | 褐色脂肪細胞への変化を促進 |
褐色脂肪細胞 | 脂肪を燃焼して熱に変換 | 熱産生能力の向上 |
この作用により基礎代謝が向上し、安静時でも脂肪が燃えやすい体質へと改善されるのです。
実際に、GLP-1受容体作動薬の使用により内臓脂肪や皮下脂肪が有意に減少したという臨床報告も数多く存在します。
ただし、基礎代謝の向上効果には個人差があり、GLP-1の効果に加えて適度な運動で消費エネルギーを増やすことが、より確実な減量につながります。
GLP-1ダイエットで痩せない5つの理由
「GLP-1注射を続けているのに、全然体重が減らない…」
そんな悩みを抱える方は意外と多いものです。
GLP-1ダイエットは適切に行えば高い効果が期待できる治療法ですが、痩せない場合には必ず原因があります。
ここでは、GLP-1ダイエットで思うような結果が出ない主な5つの理由を詳しく解説します。
当てはまる項目がないかチェックして、改善に向けた対策を立てていきましょう。
痩せない理由 | 主な原因 | 改善の必要性 |
---|---|---|
①摂取カロリー過多 | 食事制限への誤解 | 高 |
②運動不足 | 消費カロリー不足 | 中〜高 |
③栄養バランス偏重 | 食事の質の問題 | 中 |
④体質・体型不適 | 適応外の可能性 | 低(医師要相談) |
⑤使用期間不足 | 短期間での判断 | 中 |
GLP-1ダイエットで痩せない理由①摂取カロリーが多すぎる
最も多い原因が、摂取カロリーの過剰摂取です。
「GLP-1注射をしているから何を食べても大丈夫」という誤解は、痩せない最大の要因といえるでしょう。
確かにGLP-1の効果で食欲は抑えられますが、これまでと同じ量や高カロリーな食事を続けていては、体重減少は期待できません。
食事パターン | GLP-1なし | GLP-1あり |
---|---|---|
通常食事 | 2000kcal | 1500kcal(食欲抑制効果) |
高カロリー食継続 | 2500kcal | 2300kcal(効果限定的) |
意識的カロリー制限 | 1800kcal | 1200kcal(相乗効果) |
GLP-1ダイエットでは厳格な食事制限は必要ありませんが、摂取カロリーを意識的に控える努力は不可欠です。



腹八分目を心がける、間食の頻度を減らす、甘い飲み物を控えるなど、小さな工夫の積み重ねが大切です。
幸い、GLP-1の作用により「食べ過ぎたい」という気持ち自体が弱まるため、比較的ストレスなく食事量をコントロールできるはずです。
GLP-1ダイエットで痩せない②運動不足で消費カロリーが少ない
消費カロリー不足も、痩せない主要な原因の一つです。



「GLP-1があれば運動しなくても痩せる」と思い込んで全く体を動かさないでいると、特に基礎代謝が低い方は思うような体重減少効果が得られません。
運動レベル | 1日の消費カロリー目安 | GLP-1との相性 | 減量効果 |
---|---|---|---|
運動なし | 1500-1800kcal | △ | 限定的 |
軽い運動(週2-3回) | 1800-2100kcal | ○ | 良好 |
適度な運動(週4-5回) | 2100-2400kcal | ◎ | 優秀 |
激しい運動(毎日) | 2400kcal以上 | ○ | 良好(低血糖注意) |
確かに、GLP-1ダイエットでは激しい運動は必須ではないとされていますが、「全く運動しなくて良い」というわけではありません。
適度な有酸素運動を取り入れることで、GLP-1ダイエットの効果はさらに高まります。
「エレベーターではなく階段を使う」「一駅分歩く」といった小さな習慣から始めるだけでも十分です。
GLP-1ダイエットで痩せない③栄養バランスが偏っている
食事の「質」も、GLP-1ダイエットの成功を左右する重要な要素です。
栄養バランスが悪い食事を続けていると、期待したような効果が得られないことがあります。



例えば、炭水化物に偏った食事ばかりを摂っていると血糖値が上がりやすくなり、脂肪がつきやすい上に代謝も悪化します。
栄養バランス | 代謝への影響 | GLP-1効果 | 体重変化 |
---|---|---|---|
炭水化物偏重 | 血糖値上昇、脂肪蓄積 | 一部相殺 | 減量効果低下 |
高タンパク・低脂肪 | 筋肉維持、代謝向上 | 相乗効果 | 効率的減量 |
バランス良好 | 代謝安定 | 最大効果 | 持続的減量 |
極端制限 | 代謝低下、栄養不足 | 効果減少 | 停滞リスク |
また、GLP-1の作用で総摂取量が自然に減る分、栄養不足にも注意が必要です。
主食・主菜・副菜のバランスを意識し、特に高タンパク・低脂肪の食事を心がけると良いでしょう。
GLP-1ダイエットで痩せない④体質・体型が適していない
GLP-1ダイエットは誰にでも劇的に効くわけではない、という点も理解しておく必要があります。



もともとGLP-1受容体作動薬は、「肥満症」レベルの肥満患者に対する治療薬として海外で承認されてきた経緯があります。
BMI範囲 | 肥満度分類 | GLP-1効果期待度 | 適応 |
---|---|---|---|
18.5未満 | 低体重 | × | 不適応 |
18.5-24.9 | 普通体重 | △ | 慎重検討 |
25-29.9 | 過体重 | ○ | 適応あり |
30以上 | 肥満 | ◎ | 高い適応 |
例えば、WHOの肥満基準(BMI30以上)に該当する方には有効なデータが豊富にありますが、日本人でBMI30未満の方には同様の効果が得られるとは限らないという指摘もあります。
BMIが20前後の方が「もっと痩せたい」とGLP-1ダイエットを始めても、大幅な体重減少は期待しにくいのが現実です。
また、個人の体質によっても効果に差があります。



期待した効果が得られない場合は医師に相談することが大切です。
GLP-1ダイエットで痩せない⑤使用期間が短すぎる
最後に多いのが、効果が現れる前に治療を中断してしまうケースです。
GLP-1ダイエットは魔法のように数日で激痩せするものではなく、徐々に体質を改善していく治療法です。
短期間で劇的な変化を期待し、1〜2週間で「痩せない」と判断してやめてしまうと、本来得られるはずの効果を逃してしまいます。
期間 | 期待できる変化 | 継続の必要性 |
---|---|---|
1-2週間 | 食欲抑制開始 | 体重変化は限定的 |
1ヶ月 | 徐々に体重減少 | 継続必要 |
2-3ヶ月 | 明確な体重減少 | 効果実感期 |
6ヶ月以上 | 体質改善、リバウンド防止 | 理想的継続期間 |
一般的に、GLP-1の効果で体重に変化が現れるのは2〜3ヶ月後が目安とされています。
実際の臨床試験でも、約3ヶ月で多くの参加者に体重減少が見られ、平均5〜10%の体重減という報告があります。
「1ヶ月やって効果がなかったから中止」では、本来の効果を体験する前に諦めてしまうことになります。



最低でも2〜3ヶ月、できれば半年から1年は続けて体質改善を図るつもりで取り組みましょう。
GLP-1ダイエットの痩せる効果を高める5つの対策法
ここまで挙げた「痩せない理由」に心当たりがあった方も多いのではないでしょうか。
それでは、これらの問題を解決し、GLP-1ダイエットの効果を最大限に引き出す具体的な対策法をご紹介します。
以下の5つの対策を実践することで、よりスムーズで確実な減量を実現できるはずです。
「思うように痩せない」と感じている方は、ぜひ取り入れてみてください。
対策法 | 主な効果 | 実践難易度 | 期待できる改善 |
---|---|---|---|
①食事管理・カロリーコントロール | 摂取カロリー削減 | 中 | 高 |
②有酸素運動 | 消費カロリー増加 | 中 | 高 |
③栄養バランス見直し | 代謝改善 | 中 | 中〜高 |
④咀嚼・ゆっくり食事 | 満腹感向上 | 易 | 中 |
⑤アルコール制限 | 空カロリー削減 | 難 | 中 |
GLP-1ダイエットの痩せる効果を高める対策①適切な食事管理とカロリーコントロール
GLP-1ダイエット成功の基本は、やはり摂取カロリーの適切な管理です。
GLP-1により空腹感が減っているとはいえ、無意識に高カロリーな食品を摂り過ぎていては効果は半減してしまいます。
まずは、1日の摂取カロリー目標を設定することから始めましょう。



医師や管理栄養士と相談し、あなたの身長・体重・活動量に合った適切な減量ペースを決めることが大切です。
体重・性別 | 基礎代謝目安 | 推奨摂取カロリー | 減量目標カロリー |
---|---|---|---|
女性 50kg | 1200kcal | 1600-1800kcal | 1200-1400kcal |
女性 60kg | 1300kcal | 1700-1900kcal | 1300-1500kcal |
男性 60kg | 1500kcal | 2000-2200kcal | 1500-1700kcal |
男性 70kg | 1700kcal | 2200-2400kcal | 1700-1900kcal |
その上で、食事記録やカロリー計算アプリを活用して日々のカロリー摂取量を把握しましょう。
栄養バランスに配慮しつつ、総カロリーを目標内に抑えることが重要です。
GLP-1ダイエットの痩せる効果を高める対策②有酸素運動を取り入れる
適度な運動は、GLP-1ダイエットの効果を飛躍的に高めることができます。
特に脂肪燃焼に効果的な有酸素運動を日常的な習慣にしましょう。
運動により消費カロリーが増えて脂肪が落ちやすくなるのはもちろん、ストレス発散にもなりダイエットの継続を助けてくれます。
運動種類 | 30分あたり消費カロリー | 継続しやすさ | GLP-1との相性 |
---|---|---|---|
ウォーキング | 150-200kcal | ◎ | ◎ |
軽いジョギング | 250-350kcal | ○ | ◎ |
サイクリング | 200-300kcal | ○ | ○ |
スイミング | 300-400kcal | △ | ○ |
踏み台昇降 | 200-250kcal | ○ | ◎ |
おすすめは、ウォーキングや軽いジョギングなど、息が弾む程度の中強度の運動を毎日30分程度行うことです。
ポイントは継続することですから、「週に数回ハードな運動」よりも「毎日少しずつの運動」を心がけてください。
GLP-1ダイエットの痩せる効果を高める対策③栄養バランスの見直し
食事の質を向上させることも、GLP-1ダイエットの成功には欠かせません。
食欲低下により全体の食事量が減りがちな分、一食一食の栄養バランスを充実させる必要があります。



ここでのポイントは「カロリーあたりの栄養価」を高めることです。
栄養素 | 推奨摂取量 | 主な食材 | GLP-1ダイエット中の重要度 |
---|---|---|---|
タンパク質 | 体重×1.2-1.5g | 肉、魚、卵、大豆製品 | ◎ |
食物繊維 | 20g以上/日 | 野菜、きのこ、海藻 | ◎ |
ビタミンB群 | 推奨量通り | 玄米、豚肉、卵 | ○ |
カルシウム | 600mg以上/日 | 乳製品、小魚、緑黄色野菜 | ○ |
鉄分 | 男性7mg、女性10.5mg | レバー、赤身肉、ほうれん草 | ○ |
まず、タンパク質をしっかり摂取しましょう。
肉・魚・卵・大豆製品などから良質なタンパク質を十分に摂ることで、筋肉の維持と代謝アップにつながります。
野菜や果物、きのこ、海藻などを偏りなく摂り、体調を整える栄養素を補給します。
GLP-1ダイエットの痩せる効果を高める対策④十分な咀嚼とゆっくり食事
食べ方にも工夫を加えることで、GLP-1ダイエットの効果をさらにサポートできます。
咀嚼を増やすことで満腹中枢が刺激され、少ない食事でも満足感を高めることができます。



具体的には、一口ごとに20回以上噛むことを意識してみてください。
噛む回数を増やすと自然と食事のペースがゆっくりになり、早食いの防止にもつながります。
食事中はテレビやスマートフォンを見ながらではなく、食事そのものに集中して味わうことも大切です。
GLP-1ダイエットの痩せる効果を高める対策⑤アルコールを控える
お酒の飲み過ぎにも注意が必要です。



GLP-1ダイエット中にアルコールを多量摂取していると、減量効果が妨げられる可能性があります。
理由は主に二つあります。
一つはアルコール自体が高カロリーであること、もう一つはアルコールがGLP-1の作用に悪影響を及ぼす可能性があることです。
アルコール種類 | カロリー(100mlあたり) | 糖質量 | GLP-1への影響 |
---|---|---|---|
ビール | 40kcal | 3.1g | 中程度 |
日本酒 | 103kcal | 3.6g | 中程度 |
ワイン | 73kcal | 1.5g | 軽度 |
焼酎 | 146kcal | 0g | 軽度 |
ウイスキー | 237kcal | 0g | 軽度 |
アルコール飲料は1gあたり7kcalと高カロリーで、ビールやワイン、日本酒など糖質も含むお酒は意外にエネルギー量が多いものです。
さらに、お酒が入ると気が緩んで食べ過ぎてしまったり、夜食を摂ったりしがちです。



GLP-1ダイエットの効果を高めるにはアルコールはできるだけ控えることが望ましいです。
どうしても飲みたい場合は、糖質オフの蒸留酒を1杯までと決めて少量にとどめましょう。
GLP-1ダイエットの副作用と注意点
安全に治療を受け、リスクを最小限に抑えるために、以下のポイントをしっかりと把握しておきましょう。
正しい知識を持つことで、不安を軽減し、より安心してGLP-1ダイエットに取り組むことができます。
GLP-1ダイエットの副作用と注意点①よくある副作用と対処法



GLP-1受容体作動薬の主な副作用は消化器症状です。
具体的には、吐き気、嘔吐、胃のむかつき、食欲不振、便秘、下痢などが報告されています。
これらの症状は、GLP-1による胃排出を遅らせる作用と関係しており、治療開始直後や用量を増やした際に出やすい傾向があります。
副作用 | 発現頻度 | 症状の程度 | 持続期間 | 対処法 |
---|---|---|---|---|
吐き気 | 高い(30-40%) | 軽度〜中等度 | 1-2週間 | 少量分割食事、制吐剤 |
便秘 | 中程度(15-20%) | 軽度 | 数日〜1週間 | 水分・食物繊維摂取 |
下痢 | 中程度(10-15%) | 軽度 | 数日 | 水分補給、整腸剤 |
胃部不快感 | 中程度(20-25%) | 軽度 | 1週間前後 | ゆっくり食事 |
幸い、これらの軽度な副作用の多くは一時的なものです。
通常、治療開始から数週間で軽減していく傾向があります。
対処法としては、低用量から開始して徐々に増量する方法(用量漸増)が一般的です。



我慢しすぎず、症状がつらい時は早めに医療機関へ連絡してください。
GLP-1ダイエットの副作用と注意点②使用できない人の条件
GLP-1ダイエットは誰でも受けられるわけではありません。
医師の判断で使用が適さない方もいます。
以下のような条件に当てはまる方は、GLP-1製剤の使用が禁忌または慎重投与となりますので注意が必要です。
禁忌・慎重投与条件 | リスクレベル | 理由 |
---|---|---|
妊娠中・授乳中 | 禁忌 | 胎児・乳児への影響不明 |
急性膵炎既往 | 禁忌 | 再発リスク |
甲状腺髄様がん既往・家族歴 | 禁忌 | がんリスク増加の可能性 |
重度腎機能障害 | 慎重投与 | 薬物代謝への影響 |
重度肝機能障害 | 慎重投与 | 薬物代謝への影響 |
心不全 | 慎重投与 | 循環器系への負担 |
1型糖尿病 | 適応外 | インスリン治療が必須 |
BMI19以下 | 不適応 | 栄養失調リスク |
GLP-1ダイエットの副作用と注意点③医師との相談の重要性
GLP-1ダイエットを安全かつ効果的に行うには、医師との密接な連携が欠かせません。
実際、日本ではGLP-1製剤は原則として医師の管理下でしか使用できない薬剤です。
最近はオンライン診療で手軽に処方を受けることもできますが、それでも定期的なフォローアップと医師への報告・相談は怠らないようにしましょう。
診療段階 | 医師の役割 | 患者の役割 | 重要度 |
---|---|---|---|
初診 | 適応判断、初期用量設定 | 既往歴・症状の正確な報告 | ◎ |
治療開始期 | 副作用モニタリング、用量調整 | 症状・体重変化の記録 | ◎ |
治療継続期 | 効果判定、生活指導 | 定期受診、疑問点の相談 | ○ |
治療終了期 | 中止方法、リバウンド防止 | 生活習慣の維持 | ○ |
GLP-1ダイエットに関する疑問や不安は遠慮なく質問してください。
GLP-1ダイエットは医師と二人三脚で行うものです。



自己流は絶対に避け、必ず専門家のサポートを受けながら進めてください。
「GLP-1ダイエットで痩せない」に関するよくある質問
最後に、GLP-1ダイエットで痩せないというテーマに関して、読者の方から寄せられがちな疑問にQ&A形式でお答えします。
効果が出るまでの期間やネット上の口コミ、保険適用の条件など、気になるポイントをスッキリ解決しましょう。
Q1. GLP-1ダイエットの効果が出るまでの期間は?
個人差はありますが、体重減少の効果が実感できるまで平均2〜3ヶ月程度かかる方が多いです。
GLP-1は投与するとすぐに食欲抑制などの作用が始まりますが、体重として数値に表れるには一定の時間が必要です。
早い方では1〜2週間で体重が減り始めるケースもありますが、一般的には数週間後から徐々に減少します。
期間 | 期待できる効果 | 体重減少の目安 |
---|---|---|
1-2週間 | 食欲抑制開始 | 0-1kg |
1ヶ月 | 徐々に体重減少 | 1-2kg |
2-3ヶ月 | 明確な減量効果 | 3-5kg(体重の5-10%) |
6ヶ月以上 | 体質改善・安定 | 5-10kg以上 |
Q2. 知恵袋でよく見る「GLP-1 痩せない」という声について
Yahoo!知恵袋などネット上で「GLP-1ダイエットで痩せなかった」という書き込みを見ることがありますが、その多くは正しい方法で行えていないケースや過度な期待が原因と考えられます。
実際、科学的データ上は大多数の人に減量効果が出ています。
「痩せない」と感じる理由 | 実際の問題 | 解決策 |
---|---|---|
好きなだけ食べていた | カロリー過剰摂取 | 食事管理の徹底 |
1ヶ月でやめた | 期間不足 | 最低3ヶ月継続 |
運動を全くしない | 消費カロリー不足 | 有酸素運動の追加 |
もともと痩せ型 | 適応外 | 医師と適応再検討 |
過度な期待 | 現実的でない目標 | 適切な目標設定 |
知恵袋の声をよく読むと、「注射しているのに好きなだけ食べていた」とか「1ヶ月でやめてしまった」というケースも散見されます。
GLP-1はあくまでダイエットをサポートする薬であり、魔法の薬ではないという点を誤解してはいけません。
正しい方法で取り組めば多くの場合ちゃんと痩せられますし、疑問があればネットではなく担当医に相談するのが一番確実です。
Q3. GLP-1の保険適用の条件は?



日本では基本的に、美容目的のGLP-1ダイエットは公的医療保険の適用外(自費診療)です。
ただし、肥満症と診断され一定の条件を満たす場合に限り、2023年からGLP-1製剤(商品名ウゴービ®)が保険適用で処方可能となりました。
条件 | 詳細 | 備考 |
---|---|---|
BMI35以上 | 高度肥満症 | 単独条件で適応 |
BMI27-34.9 + 合併症2つ以上 | 中等度肥満症 | 厳格な条件あり |
6ヶ月以上の保存療法歴 | 食事・運動療法の実施 | 効果不十分が条件 |
専門医療機関での治療 | 肥満症専門外来等 | 限定された施設 |
具体的には、BMIが35以上(高度肥満症)である、またはBMI27以上34.9以下で肥満関連健康障害を2つ以上合併している場合です。
さらに、6ヶ月以上の食事・運動療法を行っても十分な効果が得られない場合に初めて薬物療法が検討されます。



これらの条件をまとめると、「医学的に減量が必要と認められた肥満症患者」のみが保険診療でGLP-1治療を受けられるということです。
したがって、大多数の方にとってGLP-1ダイエットは自費診療で受ける治療というのが現状です。
GlP-1で痩せない原因は何? まとめ
GLP-1ダイエットは、食欲を抑えるホルモンを活用した医療痩身であり、正しく行えば多くの人で減量効果が期待できる方法です。
- 摂取カロリー過多: 適切な食事管理でカロリーコントロールを
- 運動不足: 有酸素運動を生活に取り入れる
- 栄養バランス不良: バランスの良い食事で必要な栄養を確保
- 体型・体質の問題: 肥満度の高い人ほど有効、適応は医師と相談
- 期間不足: 最低2〜3ヶ月、可能なら半年以上継続して効果を見る
効果を最大化するには、5つの対策(カロリー管理・運動・栄養バランス・よく噛む・禁酒)を実践し、GLP-1の力を余すところなく活用することが大切です。
副作用については消化器症状が中心ですが多くは一時的で、適切な対処で乗り越えられます。



重篤な副作用に備えつつ、安全に使用するためには医師の指導下で治療を受けることが絶対条件です。
最後に、GLP-1ダイエットは決して「楽して終わり」の魔法ではなく、治療をきっかけに生活習慣を改善していく手段です。
正しい知識と医師のサポートのもと、根気よく取り組めばきっと成果が出るでしょう。
痩せないと悩んでいる方も、本記事を参考に原因を見直し、効果的な方法で再チャレンジしてみてください。
健康的に体重を減らし、リバウンドしにくい体質を手に入れるためにも、専門家と二人三脚で無理なくダイエットを進めていきましょう。


QB CLINIC
編集部
経歴・詳細
総合病院で看護師として働いた後、美容医療の世界へ。現在はオンライン診療専門のQuic Beauty Clinicで患者さんと向き合いながら、正しい美容医療の情報をお伝えしています。
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